花粉症の方は、鼻炎薬を服用したり、マスクで対策したりしている方も多いでしょう。そんな中、自然派の花粉症対策として注目されているのが「甜茶(てんちゃ)」です。本当に効果があるのか、甜茶とはどのようなものか、味や副作用、カフェインの有無など、甜茶にまつわる気になるポイントをわかりやすく解説します。花粉症に悩む方はぜひチェックしてみてください。




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甜茶とは何か



甜茶(てんちゃ)とは、甘い風味が特徴の中国茶の一種で、花粉症対策に良いと近年大変注目されているお茶です。同じ中国茶の烏龍茶やジャスミン茶ほど有名ではありませんが、ノンカフェインで飲みやすく、健康茶として根強い人気があります。甜茶とはどのようなお茶か詳しく説明していきます。


甜茶の種類

甜茶(学名:Rubus suavissimus)は、中国では約5000年も前から健康茶として古くから愛飲され、祝い事の際にも「幸せを願うお茶」として飲まれてきました。かつては国外への持ち出しが制限されるほど貴重な存在だったといわれています。

甜茶は実は1種類ではなく、甘い薬草茶の総称で、以下のような種類があります。

・バラ科:甜葉懸鈎子(てんようけんこうし)
・アカネ科:牛白藤(ぎゅうはくとう)
・ユキノシタ科:臘蓮繍球(ろうれんしゅうきゅう)
・ブナ科:多穂石柯葉(たすいせきかよう)

日本で一般的に甜茶として販売されているものはバラ科の甜葉懸鈎子(てんようけんこうし)
です。最近の研究では、甜葉懸鈎子にアレルギー抑制作用があることが報告され、花粉症対策として注目されるようになりました。現在では健康食品やサプリメントとしても活用されつつあります。


甜茶の味

苦いお茶の味を想像して甜茶を飲むと、その甘さにびっくりしてしまうかもしれません。甜茶は「舌に甘いお茶」という意味があり、砂糖を加えなくてもほんのり甘さを感じられます。例えると、紅茶に少し砂糖を足したようなまろやかな味わいです。

甜茶に感じる甘みは「ルブソシド」という天然の甘味成分によるもので、砂糖の約75倍もの甘さを持ちながら、カロリーはほとんどありません。

一方で「お茶なのに甘い」という独特の風味に慣れない人もいるため、苦手と感じる人もいるかもしれません。甘い味になじめない場合は、少し酸味のあるローズヒップやレモングラスなどとブレンドされた商品を選ぶと、より飲みやすくなります。

抽出の際は、沸騰したお湯で3〜5分じっくり蒸らすと、甜茶本来の甘みと風味を最大限に引き出せます。食後やリラックスタイムのお供にもぴったりです。


甜茶の抽出成分

甜茶の葉には、甘味成分やポリフェノール、カリウムや鉄分などのミネラル類が豊富に含まれています。中でも甜茶ならではの特長をもつ、以下の2成分が注目されています。

・ルブソシド
砂糖の約75倍の甘さを持つ天然の甘味成分。低カロリーで血糖値への影響が少なく、ダイエット中にも適しています。

・甜茶ポリフェノール
抗酸化・抗アレルギー作用があり、花粉症の症状をやわらげる働きが期待されています。


甜茶は花粉症に効く?


甜茶は実際には花粉症にどのくらい効果があるのでしょうか。実際のアンケートや研究結果をもとに解説していきます。


効果がないという説

甜茶の花粉症への効果については、残念ながら効果を疑問視する声もあります。厚生労働省によるアンケート調査では、甜茶を飲んで「効果を実感した」と答えた人はわずか14%。一方で、「効果なし」は51%、「わからない」が35%と、過半数が効果を感じていない結果でした。

甜茶が誰にでも確実に効くとは言えませんが、14%の人が改善を感じたと答えているため、体質に合えば効果を実感できる可能性があり、試してみる価値はあるかもしれません。


効果があるという説

一方で、甜茶には花粉症の症状を和らげる可能性があることも、いくつかの研究で報告されています。

スギ花粉症の患者を対象にした臨床試験で甜茶エキスを花粉飛散前から継続して摂取したグループでは、くしゃみや鼻づまりなどの症状が50%以上改善されたという結果が報告されています。

また、三重大学とロッテの共同研究で、スギ花粉が飛散する前から甜茶を1日2回摂取することで、眼や鼻に現れる花粉症の症状を予防的に抑えられるという報告も出ています。

特に、甜葉懸鈎子に含まれる甜茶ポリフェノールには、アレルギー反応の原因であるヒスタミンの放出を抑える作用があるとされ、予防的な効果も期待されています。


花粉症対策として甜茶を飲む場合

花粉症対策として甜茶を飲む場合、花粉が飛散する少なくとも1か月前から飲み始めると効果的と言われています。先ほどの研究結果でも早期に飲み始めることで、症状の改善が期待できると示されています。

また、甜茶は毎日継続して飲むことが大切です。忘れず継続するためには、一日のうち飲む時間を決めておくとよいでしょう。温めて飲むことで成分の吸収がよくなるため、朝や就寝前のリラックスタイムに温かい甜茶を飲む習慣を取り入れるのがおすすめです。


甜茶の4つの効果



花粉症への効果が注目される甜茶ですが、その他にもさまざまな健康効果が期待できます。


アレルギー症状を和らげる

「甜茶ポリフェノール」は、免疫細胞に働きかけ、アレルギー反応の原因となるヒスタミンの放出を抑える効果があるため、花粉症だけではなく、アトピー性皮膚炎や喘息などのアレルギー症状全般を和らげてくれます。

サントリー健康科学研究所の研究によると、アトピー性皮膚炎を発症したマウスに甜茶の抽出成分を与えたところ、症状の改善が見られ、かゆみによる引っかき行動も抑えられたと報告されています。今後はぜんそくへの効果にも期待が寄せられています。


血糖値管理や肥満の予防

甜茶は砂糖の約75倍の甘さがありながら、カロリーはほとんどないという嬉しい特徴があります。そのため、糖分の摂りすぎを防ぎたい方や肥満予防を意識する方に、カロリーや糖分を気にせず甘さを楽しんでもらえます。

さらに、甜茶には抗酸化作用のあるポリフェノールも含まれており、血糖値が気になる方にも適しています。実際に、肥満傾向のラットにルブソシドを摂取させた実験では、そうでないラットに比べて体重増加が抑えられたという研究報告もあります。

甘い飲み物の代替として甜茶を取り入れることで、血糖値管理や肥満防止効果的です。


歯周病予防

甜茶に含まれるポリフェノール類は、歯周病の予防にも効果を発揮するとされています。特に「ルブソシド」や「タンニン」といった成分には、歯茎の炎症を抑え、細菌の増殖を防ぐ働きがあり、歯周病の主な原因である歯垢中の細菌にも効果的と考えられています。

甜茶には糖分も含まれていないため、虫歯のリスクを高める心配もありません。食後や就寝前などに甜茶を取り入れることで、口腔内を清潔に保ちつつ、歯周病予防につなげることができます。


AGEs(終末糖化産物)の生成を防ぐ

AGEsは、体内で余分な糖とたんぱく質が結びついてできる物質で、肌のハリや弾力を低下させ、たるみやくすみ、しわの原因になります。甜茶に含まれるポリフェノールは、このAGEsの生成を防ぐ働きがあるとされ、若々しい肌を保つ手助けをしてくれます。

また、ポリフェノールは強い抗酸化作用もあるため、紫外線やストレスなどによって体内に発生する活性酸素を除去する働きがあります。活性酸素は肌細胞を傷つけ、シミやしわ、乾燥などの老化現象を引き起こす原因のひとつです。

甜茶を飲むことで、肌のバリア機能を保ち、健やかな状態を維持するサポートが期待できます。


甜茶の効果的な飲み方

日常の習慣の中に甜茶を上手にとりいれることで、花粉症の対策につながります。ここからは甜茶の効果的な飲み方について解説します。


甜茶はいつ飲むのがベスト?

早めに飲み始めることで、甜茶ポリフェノールの抗アレルギー作用が体内で徐々に働き、花粉症によるくしゃみや鼻づまりなどの症状をやわらげやすくなります。

そのため、花粉が飛び始める1か月前から2週間前にかけて飲み始めるのが効果的とされています。また、甜茶は継続して毎日飲むことが重要です。


甜茶の適量と飲む頻度

薬ではないため、甜茶の適量や飲む頻度に明確な基準はありませんが、一般的に1日数回に分けて飲むとよいとされています。目安は1日カップ2~3杯程度です。毎日こまめに継続して飲むことが大切です。

甜茶はカフェインを含まないため、就寝前でも安心して飲むことができます。時間帯を気にせず飲むことができますが、飲みすぎには十分注意し、体調に合わせて調整してください。


甜茶にカフェインは含まれていない

甜茶にはカフェインが含まれていないため、小さなお子様や妊娠中・授乳中の方も安心して飲むことができます。

ただし、市販の甜茶には風味などを調整するために他の茶葉がブレンドされているものもあり、中にはカフェインを含むものもあるため、購入前に原材料を確認するようにしましょう。カフェインを避けたい方は「ノンカフェイン」表示のものを選ぶのが安心です。


甜茶の副作用は?

甜茶は、目立った副作用は報告されていません。一般的にアレルギー対策に用いられる抗ヒスタミン薬などと比較して、眠気や便秘といった副作用の心配が少ない点でも安心です。

ただし、他の薬との飲み合わせには注意が必要です。風邪薬、特にイブプロフェンを含む薬と甜茶を併用した場合、まれに薬の効果が増強され、下痢やふらつきなどの症状が現れる可能性があります。

また、鼻炎薬や抗アレルギー系のサプリメントと甜茶を同時に摂取した場合、ごくまれに体調不良を引き起こすケースが報告されています。これは甜茶自体の副作用というよりも、飲み合わせによる影響と考えられます。

ご自身の体調や服用中の薬によっては、医師へ相談することをお勧めします。


他のお茶で花粉症対策をするなら“彩茶”がおすすめ

甜茶は花粉症対策におすすめのお茶ですが、独特の風味があるため、好みが分かれるかもしれません。もし他のお茶で花粉症対策をしたいとお考えでしたら、緑茶を試してみてはいかがでしょうか。

緑茶に含まれるカテキンには、アレルギー反応を抑制する効果があるとされています。普段から親しみのある緑茶であれば、抵抗なく続けやすいでしょう。

花粉症対策の緑茶なら「彩茶」がおすすめです。厳選された国産茶葉を使用し、豊かな香りとすっきりとした味わいが特徴。毎日の水分補給で、美味しく花粉症対策ができます。



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まとめ

甜茶は、甜茶ポリフェノールによる抗アレルギー作用や、ルブソシドによる抗炎症効果が注目され、花粉症やアトピー性皮膚炎などの症状をやわらげるとされています。ノンカフェインで副作用の心配も少なく、安心して取り入れやすいお茶ですが、薬との併用には注意が必要です。

甘い味の甜茶が苦手な方には、カテキン豊富な「彩茶」などの緑茶系商品もおすすめです。辛い花粉の時期には、自分に合ったお茶を選んで、無理なく対策をしていきましょう。



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参考:
厚生労働省「アレルギー疾患に関する調査研究」
J-STAGE「スギ花粉症に対する甜茶飲料の臨床的検討」
甜茶抽出物のNC/Ngaマウス皮膚炎抑制作用