夏は気温・湿度の上昇により、職場でも熱中症のリスクが高まります。屋外はもちろん、空調の効いた屋内でも油断はできません。熱中症は場所を問わず発症するため、あらゆる職場での対策が必要です。

この記事では、熱中症の現状や要因、応急処置、暑さ指数の活用法などを解説します。企業における熱中症対策の参考にしてください。




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企業における熱中症の現状



気温上昇に伴い、企業内での熱中症による死傷者数は年々増加しています。対策は建設現場などの屋外作業に限らず、空調が効いているオフィスでも求められています。
法令による対策の義務化も進む今、企業が適切な対応を怠れば、従業員の健康被害だけでなく、労災リスクや企業の信頼低下にもつながりかねません。


熱中症死傷者数は増加傾向にある

厚生労働省の発表によると、2024年に職場で発生した熱中症による死傷者数は1,257人で、うち死亡者は31人でした。前年(1,106人)から151人増加しており、2005年の統計開始以来、最多を記録しています。

業種別では、全体の約40%が建設業(228件)と製造業(235件)で発生しており、特に被害が集中しています。
発生時期は7〜8月の猛暑期に多く、炎天下の屋外作業はもちろん、空調設備があっても室温管理や水分補給が不十分なオフィス内でも注意が必要です。



出典:厚生労働省「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン(職場における熱中症予防対策)」、「職場でおこる熱中症


熱中症対策の義務化と企業リスク

2025年6月に施行された改正労働安全衛生法や労働安全衛生規則では、「事業者は、高温による労働者の健康障害を防止するために必要な措置を講じなければならない」となりました。

これを受けて、熱中症を生ずるおそれのある作業を実施する企業では、熱中症の早期発見に向けた報告体制の整備や、症状の悪化を防止するために必要な措置に関する内容や実施手順を定め、これを全作業者へ情報共有することが、事業者の責任として求められるようになりました。

もし企業がこうした対策を怠った場合、罰則の対象となるだけでなく、熱中症が労災として認定された際には、安全配慮義務違反として損害賠償を請求される可能性もあります。
実際に、建設現場で熱中症による死亡事故が起きたケースでは、企業に約3,600万円の賠償責任が認められました(福岡地裁小倉支部 令和6年2月13日判決)。

加えて、労災認定は企業の信用や公共入札への参加にも影響を及ぼすため、リスク管理の観点からも十分な対策が必要です。



参照:厚生労働省「職場における熱中症対策の強化について


熱中症発生の主な要因

熱中症の発生には、「環境要因」「個体要因」「行動要因」の3つが大きく関わっています。

まず環境要因としては、気温の上昇、湿度の高さ、風通しの悪さ、直射日光の有無などが影響します。特に湿度が高く風が弱い環境では、汗が蒸発しにくくなり、体温調節がうまく機能しなくなります。

次に個体要因には、年齢や体調、睡眠不足、持病の有無、肥満に加えて、暑さに慣れていないこと(暑熱順化の不足)も含まれます。とくに高齢者や体調不良の人は、熱中症のリスクが高いとされています。

最後に行動要因では、通気性の悪い服装での作業、長時間の屋外作業、休憩を取らないことなどが挙げられます。また、水分や塩分の補給を怠る、エアコンを使わず閉め切った室内で過ごすといった行動も、熱中症を引き起こす要因になります。



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企業で取り組むべき熱中症対策

企業が従業員を熱中症から守るためには、職場環境の整備、勤務体制の工夫、教育・訓練の実施、水分・塩分補給の徹底という4つの対策が不可欠です。


職場環境の整備と設備導入

熱中症対策には、職場環境の整備と適切な設備の導入は欠かせません。以下は、屋内・屋外における代表的な設備対策の比較表です。


対策設備 屋内向け 屋外向け
冷房機器 エアコン、扇風機 スポットクーラー、大型扇風機
日差し対策 遮光カーテン、ブラインド 遮光ネット、テント
冷却補助 空気循環装置 ミスト装置、散水設備
個人装備 軽装推進 ファン付き作業服、クールベスト

職場ごとの特性に応じて、こうした設備を組み合わせて、効果的な環境整備を行うことが重要です。導入後は、使用状況や効果の定期的な点検、見直しも行いましょう。


勤務体制や作業スケジュールを工夫する

熱中症を防ぐには、勤務体制や作業スケジュールの見直しが欠かせません。特に気温が上がりやすい11時〜15時の作業を避け、早朝や夕方に作業時間をずらす「時差出勤」や「交代制勤務」の導入は有効です。連続作業を避け、こまめな休憩を取れるよう時間配分を調整することも重要です。

屋外作業では、日陰や空調設備のある休憩所を整備し、冷却グッズや水分補給を取り入れた定期的な休憩を促しましょう。一方、オフィスワークでは、フレックスタイム制やリモートワークを活用し、猛暑の時間帯の通勤を避ける工夫も効果的です。


従業員教育とトレーニングの実施

熱中症を防ぐためには、従業員が正しい知識を身につけ、日常の行動に活かすことが欠かせません。まずは研修やeラーニングを通じて、熱中症の基礎知識や初期症状、予防策(水分・塩分補給、適切な服装、こまめな休憩)などを分かりやすく学べる機会を設けましょう。職場内にポスターやチェックリストを掲示し、日常的に目に触れる工夫も有効です。

加えて、管理監督者を中心に、症状の見分け方や応急処置の方法について、現場での実地訓練を定期的に行うことが重要です。年1回の研修にとどまらず、猛暑を迎える前に繰り返しトレーニングを実施することで、知識が定着して、いざという時に迅速に対応ができるようになります。


水分・塩分補給を徹底する

熱中症の予防で最も大切なことは、水分と塩分の適切な補給です。のどの渇きを感じる前から、こまめに水分を摂ることが大切で、作業前・作業中・休憩時・作業後といったタイミングで定期的に飲む習慣をつけましょう。一般的には、1時間あたり500ml程度を目安にし、汗を多くかいた場合は塩分もあわせて補給する必要があります。

通常の水だけでは塩分や電解質が補えないので、発汗量が多い場合には経口補水液やスポーツドリンクも活用しましょう。特に経口補水液は、塩分と糖分のバランスが熱中症時の水分吸収に最も適しています。

ただし糖分の過剰摂取を避けるため、日常的な水分補給にはミネラル入りの水や麦茶などを使い分けるのが望ましいでしょう。企業では、従業員の手が届く場所に冷たい飲料を常備しておき、定期的に補給をするなどの対策が有効でしょう。



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職場で熱中症が疑われる時の応急処置

ここでは、職場で熱中症が疑われる際の応急処置について解説します。まずは意識の有無を確認し、反応がなければすぐに救急車を呼びましょう。意識がある場合でも、涼しい場所へ移動し、体を冷やして水分補給を行います。症状が改善しない場合は、速やかに医療機関を受診させることが大切です。

<職場で熱中症が疑われる際の基本的な対応フロー>
① 涼しい場所へ移動

② 衣服をゆるめて体を冷やす (首・脇・脚のつけ根を冷却)

③ 水分・塩分を補給(意識があれば)

④ 回復しない・意識がもうろう → 救急車を呼ぶ

参照:厚生労働省「熱中症対が疑われる人を見かけたら


初期症状の見極め方

熱中症は、初期症状を早期に察知することが重症化を防ぐ鍵となります。下記のような症状が見られた場合は、すみやかに応急処置を行えるよう、職場全体で共有しましょう。


● めまい
● 失神
● 筋肉痛・筋肉の硬直
● 大量の発汗
● 頭痛
● 不快感
● 吐き気・嘔吐
● 倦怠感
● 虚脱感
● 意識障害
● けいれん
● 手足の運動障害
● 高体温


症状が軽度の場合の対処法

熱中症の症状が軽度で、呼びかけに応じられ、自力で歩ける状態であれば、まずは直ちに風通しのよい日陰や冷房の効いた室内に移動させましょう。衣服をゆるめ、首・脇・足のつけ根などを冷やして体温を下げることが重要です。

水分補給には、塩分や電解質を含む経口補水液が効果的ですが、一度に大量に飲ませるのは避けましょう。ナトリウムを過剰に摂取する可能性があるため、少量ずつゆっくりと補給させるのが基本です。

また、腎臓や心臓に疾患があり、医師から水分制限などの指示を受けている場合は、必ずその指示に従って対応してください。


救急搬送の判断基準

呼びかけに反応しない、意識がもうろうとしている、けいれんや嘔吐がある、自力で水分補給ができない場合は、直ちに救急車を呼ぶ必要があります。 救急車の到着を待つ間は、首・脇の下・太ももの付け根を氷のうや保冷剤で集中的に冷やし、体温を下げる応急処置を行いましょう。

付き添いには、発症時の状況や既往歴、服薬内容などを正確に伝えられる人が対応することが重要です。


暑さ指数(WBGT)の活用法



近年注目されている「暑さ指数(WBGT)」は、熱中症のリスクを評価する重要な指標です。政府も導入を推奨しており、日常的な安全管理に活用されています。

単位は気温と同じ摂氏度(℃)ですが、湿度・気温・輻射熱の3要素をもとに、実際に人が感じる「蒸し暑さ」や熱ストレスを反映して算出することで、気温だけでは捉えきれない暑さの影響を可視化できます。


暑さ指数(WBGT)の算出方法

暑さ指数(WBGT)の算出方法は、屋外と屋内で異なります。
計算に用いる「湿球温度」は主に湿度の指標となる値で、「乾球温度」は一般的な温度計で測る気温を示します。「黒球温度」は輻射熱を反映する指標で、日射や空間の熱環境の評価に用いられます。

屋外でのWBGTは
「0.7 × 湿球温度 + 0.2 × 黒球温度 + 0.1 × 乾球温度」
で算出され、湿度の影響を最も重視しつつ、日射や気温も加味します。

一方、屋内では直射日光の影響が少ないため、
「0.7 × 湿球温度 + 0.3 × 黒球温度」
で算出し、湿度と輻射熱を中心に評価します。


暑さ指数(WBGT)のレベル別対応策

暑さ指数(WBGT)は、数値に応じて「注意」「警戒」「厳重警戒」「危険」の4段階に分類され、それぞれに応じた行動が推奨されています。


WBGTレベル(℃) 区分 対応策例
31以上 危険 屋外運動・作業は原則中止。やむを得ず活動する場合は短時間とし、涼しい場所でこまめに休憩・水分補給をする。単独行動は避け、体調不良時は直ちに中止・救護。
28〜31 厳重警戒 激しい運動・作業は中止または極力控える。水分・塩分補給の徹底、30分ごとに休憩。体調変化に注意し、具合が悪い場合は即座に活動をやめる。
25〜28 警戒 激しい運動・作業は慎重に。十分な休憩・水分補給を徹底、冷房や日陰の利用を推奨。体調不良者には早めの対応。
25未満 注意 通常活動可だが、長時間の運動・作業では定期的な休憩、水分・塩分補給を実施。暑さに慣れていない人や高齢者は無理をしない。

参照:環境省 熱中症予防情報サイト


企業における暑さ指数(WBGT)の活用事例

作業中の熱中症リスクを評価するため、暑さ指数(WBGT)には作業強度に応じた基準値が定められています。暑さに体が慣れている「暑熱順化」の有無や、防護服などの特殊な作業服の着用状況によっても評価基準は変わります。

実測には、日本産業規格に準拠したWBGT指数計を使用し、作業者の呼吸域にあたる床上0.5〜1.5mで測定することが基本です。基準値を超えた場合は、作業時間の短縮や休憩、冷却対策、給水の頻度見直し、作業員の交代などの対応が求められます。


区分 身体作業強度例 暑熱順化者(℃) 非順化者(℃)
0:安静 安静、楽な座位 33 32
1:低代謝率 軽い手作業、小さい工具作業、座位作業 30 29
2:中程度代謝率 釘打ち、盛土、やや速い歩行 28 26
3:高代謝率 ショベル、重量物運搬、速い歩行 26 23
4:極高代謝率 激しい運搬、走行、階段急登 25 20

参照:厚生労働省 暑さ指数について


企業が取り組む熱中症対策の事例



業種や職場環境に応じて、多様な熱中症対策を実践している企業が増えています。ここでは、実際の事例のなかから、現場に即した工夫や効果的な取り組みを紹介します。


事例①:建設業

大手建設会社では、各現場にWBGT指数計を設置し、毎朝の作業前に測定・記録を実施しています。さらに、休憩所には塩飴やウォータークーラー、製氷機を設置し、スポーツドリンクの自動販売機を導入するなど、熱中症予防に配慮した環境整備を行っています。 また、作業員には冷却ベストの着用を義務づけ、水分・塩分補給のタイミングをスマートウォッチで管理する取り組みも導入しているケースもあります。WBGTの数値をリアルタイムで「見える化」し、各現場の熱中症リスクを即時に判断できる体制を整えています。


事例②:物流業

大手物流会社では、ファン付き作業服の支給や、休憩所に水・経口補水液を備えた冷蔵庫、氷を常備した冷凍庫を設置するなど、熱中症対策を徹底しています。また、作業場所の近くには、スポットクーラーを設置したビニールハウス製の簡易休憩所を設ける取り組みも見られます。
さらに、倉庫内に複数のWBGTセンサーを設置し、リアルタイムで熱中症リスクを把握。WBGTの数値に応じて事務所から作業員へ注意喚起を行うなど、現場と連携した対策が実施されています。


オフィスワークでの取り組み事例

あるIT企業では、WBGTに基づく社内の「暑さアラート」を導入し、28℃を超えた日は在宅勤務を推奨しています。

一般的なオフィス環境でも、室内の温度・湿度が高くなると熱中症のリスクがあります。冷房の適切な使用(室温28℃以下を目安)や、こまめな水分・塩分補給、定期的な休憩が基本対策です。デスクワーク中でも気づかないうちに脱水が進むため、1時間に1回を目安に水分をとる習慣が大切です。

在宅勤務の場合でも、エアコンや扇風機を活用し、通気を確保するほか、水分・塩分補給、適度な運動や休憩を意識しましょう。室温・湿度を確認できる環境計を用意すると安心です。


熱中症予防には“LIFEDRINK”の飲料品がおすすめ

企業における熱中症予防では、従業員がこまめに水分補給できる環境づくりが重要です。職場にスポーツドリンクなどの飲料を常備しておくことは、簡単に始められる有効な予防といえるでしょう。
LIFEDRINKでは、品質にこだわった各種飲料を手頃な価格で提供しており、法人や個人事業主向けに10ケース以上の大口注文にも対応しています。

おすすめは、グレープフルーツ風味で低カロリーのスポーツドリンク「AQUA FIT」や、国内の採水地から汲み上げたやさしい口あたりの天然水「彩水 -あやみず-」、国産六条大麦と名水で仕上げた「彩茶 -あやちゃ- 麦茶」など。どれも夏場の水分補給にぴったりです。



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まとめ

企業における熱中症対策は、命を守るだけでなく、労働環境の安全性や企業の信頼にも直結します。適切な水分・塩分補給をはじめ、暑さ指数(WBGT)の活用や職場環境の整備、従業員教育を通じて、リスクを未然に防ぐことが大切です。いざという時の応急処置や救急搬送の判断基準もあらかじめ共有しておきましょう。
まずは、いつでも水分補給ができるよう、職場に飲み物を常備することから始めてみてはいかがでしょうか。



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参考:
厚生労働省
導入しやすい熱中症対策事例紹介
熱中症予防のための情報・資料サイト
暑さ指数について
熱中症が疑われる人を見かけたら

環境省
熱中症予防情報サイト

運送業・倉庫業などの作業現場で導入しやすい熱中症対策事例!全6カテゴリに分けて紹介!|コラム|Wearable Connect(ウェアラブルコネクト)|法人のお客さま|NTT東日本
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